原価の秘密 2
かつて高度成長期に、日本の大企業は、技術革新によって生産設備を近代化し、量産体制をととのえるとともに、省力化によって、世界でもトップクラスの生産性を実現しました。
製品のコストは低下し、その結果、価格も大幅に下がってよいはずなのですが、それほど下がらず・・・
それどころか、逆に、石油をはじめとする原燃料費の高騰、人件費のアップを理由に値上がりをしています。
また、不況下では当然下がるはずの物価も横ばいをつづけ、円高メリットもあまり反映されなかったのです。
そしてようやく長い不況のトンネルから抜け出たかと思うと、今度はじりじりと物価騰貴が進み出し、OPECによる原油価格の引上げは、これに拍車をかけ、また便乗値上げが生まれてきています。
大平首相は
「原油値上げの国内への波及については素直に末端価格にまで反映させ、政府の介入はしない」(『朝日新開』79年7月6日)
・・・との意向を示し、産業界の値上げムードに励ましを送ったのでした。
原燃料を大幅に海外に依存している日本の場合、こうした外的条件の変化が製品価格に大きく影響してくることの避けられないのは確かですが、それが本当にやむをえざるコスト・アヅプに伴う価格の引上げかどうかが問題になります。